ウオノラくんたちのこと。

創作に当たってあんまりてきとうなこと描けないもんなと志を高く持っているわけではないが素地があったほうがいいべと思い一生懸命その周辺の本を読んでいる。もともとわたしが『大きなお友達』と呼ばれるカテゴリの人間で科学やら宇宙やら生きている人間はそっちのけで関心を抱いていたこともあるのですが、まぁとにかくそのお話をしますわね。

恐竜ジャンルのお友達の中では知らない人はいないであろう小林快次先生著の『恐竜まみれ』を読みました。昨年の本という事でまだ学名が発表される前のむかわ竜(カムイサウルス・ジャポニクス)の話や、化石を追う前は仏像や古墳を追う少年だったことや(これはラジオでも話されてるので知っているが)、お金のためだけに乱暴に盗掘され売買されることへの憤りやらなかなか聞くことのできない現場の生きた話が満載の本でした。ああ、興味ない人からすればなんやねんという内容なうなのでこの辺は読み飛ばしてもらって構いません。

さぁ、ここからはご存じでしょうが、ポケモン剣盾内ではカセキを複数組み合わせて復元させるというなかなかセンシティブなポケモンたちがいるわけですが、Twitterでも多く紹介されていましたが、実際そのような組み合わせカセキの一例が載ってましたので先程の『恐竜まみれ』を読んで見知ったことを中心に覚書程度にまとめておきます。



とある場所で化石が発見され、出土した産地にお金が入るようになると人々は土地を手放して採掘に励むようになります。化石は見栄えがよければそれだけ高値で売れることを知り、人々は値の付きそうなよい化石を探しますがそうそういいものなんて出てきません。そうしてそのうちにあたりのバラバラの化石を「つなぎあわせて」ニセ恐竜を作り出すことを始めました。その有名な一例が『アーケオラプトル』です。

のちに研究者が購入した化石は種類もバラバラなものを組み合わせた偽物だったわけなのですが、あまりによくできていたので「これまでにない恐竜がみつかった」と1999年のナショナルジオグラフィックに載ってしまったというわけ。研究が進み作り物ではと気づく頃にはとっくに印刷段階に入っており時すでに遅しということだったそうな。



この辺の知識に関してはわたしはまったくにわかのレベルなのでpixiv大百科やはてなブログなど有識者が鋭意記述を寄せてくれたページを当たったほうが効率よく見れると思うんだけどこの手の『化石をガッチャンコしちゃった案件』は昔から数多くあったらしい。

件のウオノラゴンくんをはじめとする剣盾のカセキメラと呼ばれる彼らもおそらく深い意味もなくガッチャンコされ世に生み出された子たちなのでなんというか不憫でならない。これまでの化石ちゃん達にも正確な復元ではない前提がある程度存在しているけども、カセキメラたちに関してはもはや生物としての機能までトンチキ(まともに呼吸や繁殖ができない)なわけで、ここまで「さすがにあかんやろ」と知りもしない関西弁が口を突いて出ることはなかなかない。あんな薪ストーブみたいなしょぼい復元マシンでどうにかしようなんて到底どうかしている。

ポケモンとしては弱点の多いいわタイプがなくなったことで一定層に喜ばれたとは思うのだが、いわ推しからすれば痙攣起こして倒れかねない事案にはちがいないので難儀な話には変わりない。以後、わたしが本来望んだ姿で復元のワンチャンは欲しいところである。ねぇ。